世界的に日本食は大人気で、国内だけでなく海外からも日本の食べ物は「とてもおいしくて安心安全」というイメージを持たれる方が多くいます。
近年、食品添加物は体に良くないと言われ敬遠する方が増えていますが、じつは日本が添加物大国であることはあまり知られていません。
じっさい日本の食べ物がおいしいのはそれだけ人工的に作られ、食品添加物が多く使用されているからなのです。
・海外に比べて添加物が多いの?
・日本の食は安全なの?
・摂らないためにどうすればいいの?
今回は先進国の中でもトップクラスの数の食品添加物を使用している日本と、ナチュラル(自然派)志向の強い海外の添加物事情について、比較しながらお伝えしていきます。
毎日からだに入れる食品についてしっかり把握しておくのが大事ですね★
日本は認可された添加物が多い
食品添加物の定義や安全基準は世界各国で違いがあり、一概に品目数だけでは言えませんが、先進国の中でもダントツといっていいほど食品添加物が使われている日本。
その数を諸外国と比較してみましょう。
海外と日本の添加物の認可数
アメリカ・・・133品目
ドイツ・・・・・64品目
フランス・・・・32品目
イギリス・・・・21品目
日本・・・・1500品目
世界と比べると日本の添加物の数が桁違いに多いだけでも驚きですが、なんと日本の厚生労働省は年々、添加物の認可を増加させていると言われています。
上の数字から見ても分かる通り、日本では使用が許可されている添加物でも、海外では禁止や制限されているものが数多くあるのです。
世界各国がなるべく添加物を減らし安全な食作りに取り組んでいる中、日本は逆行していることになりますね・・・
海外で禁止されている添加物を使用
2024年から「無添加」や「天然」などの言葉をパッケージに表示するのが禁止され、どれが安全な商品か私たち消費者にとって判断がむずかしくなりました。
そのため自分の目でしっかりとパッケージ裏の原材料を確認し、安心して食べられる商品を判断していかなければいけません。
日本では厚生労働省で安全が認められ、現在も使用され続けている添加物が、じつは海外ではすでに使用禁止や使用制限をされているというものが数多くあります。
以下に代表的な3つを例に挙げてみます。
1, トランス脂肪酸
2, 合成着色料
3, 過酸化水素
4, 臭素酸カリウム
5, たん白加水分解物
1, トランス脂肪酸
代表的な添加物1つ目の「トランス脂肪酸」は、食べるプラスチックとよく言われている添加物ですが、マーガリンやクッキー・ビスケットなどに使われています。
「トランス脂肪酸」の摂取を続けると悪玉コレステロールが増えて血管が詰まり、重大な疾患につながるリスクが高くなるといわれています。
・動脈硬化
・脳卒中
・心筋梗塞
・認知症 など
これらの症状が出る危険性から、WHOでは2023年までに世界中から人工のトランス脂肪酸を排除する目標を掲げています。
トランス脂肪酸の使用禁止や制限がかかっているのはアメリカ、スイス、カナダ、タイ、台湾などの国々。
日本では子どもたちがよく食べるお菓子類の多くに含まれているのは、とても怖いですよね。
私もトーストにはマーガリンではなく、かならずバターを塗るようにしていますよ★
2, 合成着色料
「合成着色料」は石油から作られているタール系色素のことで、化学的に作られているので退色しにくいという特徴があります。
ゼリーやお漬物、駄菓子などの色付けとしてよく使われており、「赤色2号」や「青色1号」「黄色4号」など多くの商品で使用されています。
・発がん性
・じんましん
・アレルギー
・妊娠率低下 など
アメリカやヨーロッパでは使用を禁止されていますが、こちらも日本では子どもたちがよく食べる、お菓子にひんぱんに使われているという事実は本当に怖いですね。
おいしそうでキレイな色の和菓子や洋菓子を見るとつい食べてみたくなりますが、どんな着色料を使っているのか確かめることが大事ですね。
「◯色△号」という表示は要注意だよ!
3, 過酸化水素
おもに数の子やしらす、ちりめんなどの漂白剤として使われる「過酸化水素」ですが、1970年代には各国で使用されていました。
しかし、この過酸化水素は劇物で発がん性のある物質なので、現在ではヨーロッパなどで使用が禁止されています。
日本でも1度、過酸化水素は使用禁止になりましたが、どうしても他のものでは漂白できない食品に限定して再び使用するようになったのです。
いくら除去されたものとはいえ、漂白剤を使った食品を食べるのは避けたいですよね。
また私たち消費者にとって商品選びがむずかしいのは、パッケージ裏に「過酸化水素」の表示がないことです。ですので数の子などの商品を買う場合は、注意が必要ですよ!
市販のものを買う際は「漂白剤不使用」や、「漂白剤無添加」と表示されたものを選ぶようにしましょう☆
4, 臭素酸カリウム
「臭素酸カリウム」はおもにパンや焼き菓子の製造に使われ、パンのふくらみを良くしたり、弾力性を上げて食感を良くする目的で使用されています。
しかし臭素酸カリウムを長期的に摂取することで、以下のような健康被害が出ると言われています。
・発がん性
・甲状腺機能障害
・不快感
・下痢 など
これらの危険性からヨーロッパや南米、中国では使用を禁止されている添加物なのですが、日本では基準値以下であれば使用が認められているのですね。
5, たん白加水分解物
私たちの食卓によく登場する顆粒だしやコンソメ・納豆のタレなどの中には「たん白加水分解物」が含まれています。
さまざまな加工食品にうま味を加える役割をしており、「調味料(アミノ酸)」とともにほとんどの商品に使われていますが、製造過程で発がん性物質が発生すると発表されているんですよ!
・発がん性
・アレルギー など
アメリカやヨーロッパなどでは基準値が決まっているなど使用を制限されていますが、日本には明確な制限がされていません。
原材料に表示されていないか確認して商品を選ぶと安心だね♫
海外は身近に無添加やオーガニックが溢れている
海外で5年ほど生活していた経験上、私が感じたのは日本と比べて、外国の街にはオーガニック食材がすぐ身近に溢れていることです。
大小規模はさまざまですが、街なかに相当な数のオーガニックスーパーが建ち並んでいたり、一般の大型スーパーでも膨大な品数のオーガニック商品が売られています。
ほとんどすべての食材が、オーガニックとそうでないもの2種類が並んで陳列されている光景は、日本ではなかなか見られません。(普通のトマトとオーガニックのトマトが隣同士など)
消費者が普通の食材かオーガニック食材か自由に選べる環境であり、当たり前のように生活の中にオーガニックが浸透しているという印象を強く持ちました。
また海外のスーパーには野菜や果物だけでなく肉類やパスタ・お菓子・チーズなどの加工品にも、オーガニックや無添加のものが数多く取り揃えられていますよ。
オーガニックのお肉でも決して高すぎることはなく、お手頃な値段で売られているのにとても驚きました。
日本は海外に比べて食への意識が低い?!
欧米で急速に進むオーガニック化
欧米ではカロリーが高くて、油を多く使うファーストフードやスナック菓子などの影響から、大人だけでなく子どもの肥満化が社会問題となっています。
このままではダメだと危機感を持ったアメリカ政府は、国民の健康状態を改善させるために大金をかけてオーガニック市場を急速に広げ、高品質な食材を作りはじめました。
それにともない国民たちの食への意識も上がり、高カロリーな食事から高タンパク低脂肪の食事を中心に摂るなど、食生活を改善する人が増えました。
オーガニックなどの有機食品や無添加食品を積極的に取り入れ、健康維持に取り組むようになりましたよ★
原材料を細かくチェックする人が多い
海外の人たちは、自分の口に直接入れてからだを作っていく食べ物の原材料に、「透明性」を求める人が増えています。
この商品に一体何が入っているのか、本当に安心して食べられるものかをしっかり確認してから購入する人が増えているため、多くの食品会社がなるべく添加物を排除し、安全でシンプルな商品を作ろうと見直しているのです。
原材料を透明化することでさらに食品の品質が上がり、消費者は安全な食生活が送れるので、とてもすばらしい傾向ですよね。
日本は「長寿国」で「がん大国」でもある
WHO(世界保健機構)によると、日本の平均寿命は84,3歳で世界一の長寿国と発表されています。
長寿の秘密がヘルシーな和食文化とよく言われていますが、それと同時に日本は世界トップクラスの「がん大国」とも言われているんですよ。
36あるがんの種類の中でも、世界で1番発症の多いがんは「肺がん」だそうですが、日本は「大腸がん」の発症がもっとも多いのです。
その原因は日本人が長期間にわたって、添加物の含まれた食品を食べ続けたからではという説もあるので、いかに私たちの食生活から添加物を排除できるかがだいじですね。
[まとめ] 日本と海外の添加物事情の違い
今回は日本と海外における食品添加物事情の違いについてお伝えしました。
安全・安心と思われていた国産品や日本の食が、じつは多くの添加物の使用によるものだったのは驚きですね。
最後に今回お話した内容をおさらいしておきましょう。
・日本には国が認める添加物の数が多い
・多くの国が制限している添加物を日本は使用している
・海外は身近にオーガニック商品が溢れている
・海外は原材料を透明化して品質を高く保っている
海外、特にアメリカやヨーロッパでは食の安全性にとても厳しく、人体に影響を与える可能性があるものはどんどん使用を禁止・制限しています。
他の国では禁止や制限されているものを日本では使用し、それが現在も私たちの口に入り続けているのは怖いですよね。
国産だから安心という考えを改め、外国産でも国産でも、まずはしっかりとパッケージ裏の原材料をチェックする習慣をつけていくことが大切です。
ご自身や大切な人の健康のために、少しでも安全安心な食生活を取り入れていきましょうね!
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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