「オーガニック文化」日本が世界に比べて大幅に遅れている理由とは?

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最近テレビや雑誌でもよく取り上げられ、健康志向の方々に注目を集めている「オーガニック」ですが、実はアメリカやヨーロッパ、オーストラリアなど海外ではオーガニック文化はずいぶん前から人々の生活に定着しています。

今回は、日本がどうして世界と比べて大幅にオーガニック生活に遅れをとっているのか、どうして欧米では一般の家庭でもオーガニック文化が深く根付いているのかについてお伝えしていきます。

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有機農業に取り組む畑の面積、日本は世界最低の水準

日本でオーガニック食品は「有機JASマーク」があるか無いかの判断でしたが、全国でその「有機JASマーク」を取得している農地は、国内にある農地全体のわずか0.2%しかありません。

海外に目を向けてみると有機農地面積は、イタリアで15.2%、フランスで13.9%、オーストリアに至っては23.4%と、高い水準を誇っています。これらの国々に比べると日本がいかに遅れをとっているか、数字を見ると一目瞭然です。

日本政府も農薬や化学肥料を使わない有機農業を日本でもっと増やそうと、農家の方々に技術開発のための補助金を出したり、オーガニック食材を扱うメーカーを減税するなど新しい制度を設けました。2050年までに有機農地面積を25%まで増やすことを目標に今、国をあげて取り組んでいるのです。

日本の天候が有機農業向きではない

有機農業の先進国である欧米や、今や「有機農業大国」と呼ばれるまでに成長した中国は、気温や湿度が低い大陸性の気候です。それに対し、日本は海に囲まれた島国で高温多湿の気候。じつはこの気候が、日本での有機農業が難しいといわれる大きな理由なのです。

欧米などのように気温と湿度が低いと農地が乾燥し、農作物を食い荒らす害虫が出ず病原菌も少ないため、病気が発生しません。それに比べると日本の梅雨の時期は高温で雨が降り続き、常に湿っている状態なので虫やカビがどんどん繁殖します。

このように梅雨の時期以外でも、基本的に高温多湿の日本の気象条件の中では、どうしても農薬や化学肥料のちからを使わないと、虫やカビの発生を抑えることが難しいのです。農薬を使わないで栽培した作物は、一部が虫に食われていたり、虫がくっついていたりするので日本の消費者は好みません。現段階の日本では、農薬なしで農業をするのは難易度が相当高いのです。

オーガニックに対する特別感や意識の低さ

世間で注目を集めるようになったとはいえ、日本ではまだまだ一般的にオーガニックの正しい知識を持っている人が少なく、何となくのイメージでオーガニックについて偏見があるのも事実です。

普通の食材より値段が高いこともあり、芸能人やセレブの人たちが食べるものといった高級志向のイメージがあったり、ダイエットや美容目的に取り入れるためだけのものという先入観を持たれることもあるでしょう。

健康ブームにのるためやセレブのまねというようなマイナスなイメージが少なからずあるので、オーガニックの正しい知識を得て、多くの人々が食に関する意識を高めていくべきだと感じています。

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欧米ではオーガニックが身近にあふれている

一方で海外に目を向けてみると、都会では街にオーガニック専門のお店が立ち並んでいたり、スーパーでも普通の食材とほぼ同じ数のオーガニック食材が売られています。たとえば同じトマトでも、一般のトマトの隣にオーガニックのトマトが並んでいるといった具合に、ほぼすべての食材が選択できるよう2種類ずつ並んでいるのです。

そして日本にはまだあまり浸透していませんが、海外でオーガニックは「環境問題」や「動物愛護」の点でも重要視されています。人々が自ら地球や環境のことを考えてオーガニックを選ぶことで、国や大手の企業も市場を大きくしようと動き始めたのです。

国によっては学校や病院だけでなく、刑務所の食事にもオーガニック食材が20%も使われているなど、人々の生活に当たり前のようにあるオーガニックは嗜好品ではなく必需品として選択されてきたのです。

まとめ

いかがでしたか。今回はなぜ世界に比べて日本は「オーガニック文化」に大きく遅れをとっているかについてお話しました。最近注目を集めているとはいえ、世界に比べるとまだまだオーガニック後進国の日本。

農薬などを一切使わない有機農業をするには、日本はかなり不利な気候であったり、一部の人々だけが食べるものといった偏見を持たれているのは事実です。しかし欧米のように一般の人々の生活に当たり前のように存在し、オーガニック食材の素晴らしさを、多くの方が認識しているのは大切なことです。

日本もこれから少しずつでも国民一人ひとりが、一般常識としてオーガニックに関する正しい知識や利点などを理解し、生活に広く浸透していくといいですね。

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